親族一同の共有財産である預金口座はどうやって相続すればいい?【相続財産の中に他人と共同管理していた口座があるケース】
口座の名義は父だが、実態は親族数名で共同管理されている口座だった!
ご相談前の状況
お父様が亡くなられた方からのご相談。
相続人はお子様一人。
当初、お父様と離れて暮らしており、不動産含む財産もすべて遠方にあるが、仕事柄休みが取りづらく、自分で手続きを行うことが難しいという事で相談にいらっしゃいました。
相談を伺う中で、相続財産の中に、名義は父になっているが、実際には親族数名の共同管理口座として利用されていた預金口座があるという事がわかりました。
問題点
- 親族数名の共同管理口座として利用されていた預金口座について、承継方法や処理方法を他の親族と話し合う必要がある。
- 不動産を含む相続財産がすべて遠方にあるため、手続きのために時間を取って現地に行くのが難しい。
当事務所からのご提案
財産の名義と実際の管理・処分権限者が違う財産のことを「名義財産」(名義だけの財産)と言います。
名義財産の典型例は、親が子供の名義で口座を作って管理しているケースで、主に相続税の申告の際に問題になることが多いです。
しかしこのケース少々珍しいケースで、以下のような事情から名義財産として存在していたとの事でした。
- 祖父(亡父の父)の相続が発生。
- 祖父の相続人が話し合って、祖父から相続した預金の一部を今後の実家財産維持のための共同管理口座として使っていくことを決めた。
- 代表者である父名義の口座に移して、今までその通り利用されていた。
幸い今回は相続税の申告は不要だったため、税務上の問題は生じない見込みでしたが、実態は共有財産である父名義の預金口座について、どのように承継・清算手続きを行えばいいかについては検討しなくてはなりません。
このような場合、実態が名義財産であっても、銀行等の手続き上は、あくまで口座名義人(名義人が亡くなっていればその相続人)による手続きを求められます。
そこで、当事務所で名義財産を含む相続財産の承継に必要な一切の手続きを代行させていただき、共有財産である預金については、他の親族との話し合いで決まった内容に従って清算する方法を提案いたしました。
このように解決しました
- 遠方にある相続財産について、関係各所への連絡、必要書類の手配等を代行し、ご相続人様が直接現地に出向くことなく手続きを完了させました。
- 共同管理口座である預金口座については、口座名義人の相続人の代理人として手続きを行い、相続人様名義の口座にいったん払戻しを行いました。
- その後、親族間での話し合いで決まった内容に従って、一定の金額を他の親族へ分配することで清算することができました。
- その他、戸籍の収集、不動産の名義変更、相続預金の解約等の手続きを代行させていただき、ご相続人様の負担なく終えることができました。
担当者からのコメント
このケースのように、相続財産の中に名義財産がある場合は、税務上の処理について検討が必要なほか、承継方法が問題になることがあります。
基本的にはその財産の名義人の方が手続きを行えばいいのですが、銀行の届出印を失くしてしまっている場合などは手続きに手間がかかってしまいます。
また、このケースのように、複数人での共有財産となっていた場合は、その後の処理・清算をめぐって共有者間で争いになってしまう事もあります。
おそらく名義財産を遺された方は良かれと思って残されたものと思いますが、場合によっては残された方に大きな負担がかかってしまいます。
ご家族にそのような負担をかけないためにも、相続対策を行う場合は、必ず相続手続きにまで精通した専門家に相談の上で行う事をおすすめします。
また、相続財産の中に名義財産らしきものがあるとわかった場合は、自分自身で判断せずに、やはり相続手続きの実績豊富な専門家に相談することをおすすめします。
当事務所では、「相続まるごとおまかせプラン」をはじめとする相続代行サービスを提供しており、名義預金等の名義財産を含む場合の相続手続きについて数多くのサポート実績がございます。
ご依頼を検討中の方のご相談は無料です。
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