母と父が相次いで亡くなってしまった・・・遺産分割協議はどうすればいい?【父母が相次いで亡くなってしまったケース】

母の遺産分割協議が終わる前に、母の相続人である父も亡くなってしまった…

ご相談前の状況

ご両親が亡くなられた方からのご相談。

相続人はお子様二人。

お母様が亡くなられてから1か月も経たないうちにお父様も亡くなられてしまい、お母様の遺産分割協議も終わっていないので、どのように進めていいかわからないという事で相談にいらっしゃいました。

問題点

  • お母様の遺産分割協議を行う前にお父様が亡くなってしまったため、誰が協議を行えばいいか確認する必要がある。
  • 財産の中に株式があったため、念のため把握している以外に証券口座がないか確認する必要がある。
  • お父様の方は相続税の申告が必要なため、期限内に遺産分割協議を成立させ、申告を完了する必要がある。

当事務所からのご提案

亡くなった方の遺産分割協議は、相続開始時点の相続人全員で行わなければなりません。

しかし、このケースのように残念ながら協議成立前に相続人の方が亡くなられてしまうこともあります。

このような場合、亡くなられた相続人の相続人(二次相続人)が遺産分割協議に参加することになります。

このケースではお母様とお父様の相続人はお子様二人で全く同じだったため、お母様とお父様についての遺産分割協議を二人で行えばいいことになります。

ただし、ご相談時点でお父様については相続税の申告期限まで3か月を切っていたため、早急に財産調査を完了させ、ご両親それぞれの遺産の範囲を確定させる必要がありました。

そこで、当事務所で戸籍の収集や財産調査等を迅速に行い、その後の遺産分割協議や名義変更手続きもサポートさせていただくとともに、相続に強い税理士と連携の上、相続税の申告についてもサポートさせていただくことを提案しました。

このように解決しました

  • 調査のために必要な戸籍の収集を迅速に行い、金融機関に連絡を取り、残高証明書や取引履歴の請求を行いました。
  • 証券についてはほふり(証券保管振替機構)の開示請求を行い、把握している以外に口座がないかの確認を行いました。
  • 不動産その他についても調査を行い、迅速に必要な資料を揃え、遺産の範囲を確定させることができました。
  • 遺産分割協議についても、税理士とともにサポートさせていただき、迅速かつ円満に協議を整えることができました。
  • 遺産分割協議書の作成及び署名捺印の手配を迅速に行い、期限内に申告を終えることができました。
  • 不動産の名義変更、預貯金の解約および分配、株式の移管手続きについても当事務所で代行し、ご相続人様の負担なく手続きを終えることができました。

担当者からのコメント

このケースのように、高齢のご両親が相次いで亡くなられてしまうケースは少なくありません。

そのような場合、先に亡くなった方の遺産分割協議が終わっていなければ、二次相続人が遺産分割協議に参加することになります。

大抵はお子様たちが相続人で、相続関係は全く同じという事が多いので、大きな問題にならない事が多いのですが、ご両親の相続関係が異なる場合(例えば前妻との間に子供がいるなど)はやっかいなことになるかもしれません。

先の相続と後の相続でそれぞれ相続人が異なる場合は、基本的に先に発生した相続について遺産分割協議を行い、遺産の範囲を確定させなければ後の相続について遺産分割協議を行う事はできません。

遺産分割協議ができなければ、相続税の申告にも大きな影響を及ぼします。

遺産分割協議の前提としての資料集めや、協議成立後の解約・名義変更手続きについても、二人分の相続となるとかなりの負担になりますので、いずれにしても相続が発生した場合は、相続に精通した専門家に早めに相談することをおすすめします。

当事務所では「相続まるごとおまかせプラン」をはじめとした各種の相続代行サービスを提供しており、遺産分割前に二次相続が発生したケースについても数多くのサポート実績がございます。

ご依頼をご検討中の方のご相談は無料です。

面倒な相続手続きをまるごとおまかせしたい方はこちら

親が亡くなった時の相続手続きについてくわしくはこちらの記事をご覧ください。

※記事の内容や相続手続の方法、法的判断が必要な事項に関するご質問については、慎重な判断が必要なため、お問い合わせのお電話やメールではお答えできない場合がございます。専門家のサポートが必要な方は無料相談をご予約下さい。

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この記事の執筆者

司法書士法人東京横浜事務所
代表 田中 暢夫(たなか のぶお)

紹介年間100件以上の相続のご相談・ご依頼に対応している相続専門の司法書士。ミュージシャンを目指して上京したのに、何故か司法書士になっていた。
誰にでも起こりうる“相続”でお悩みの方の力になりたいと、日々記事を書いたり、ご相談を受けたりしています。
九州男児で日本酒が好きですが、あまり強くはないです。
保有資格東京司法書士会 登録番号 第6998号
簡裁訴訟代理認定司法書士 認定番号 第1401130号

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