相続人は海外在住!印鑑証明書はどうすればいい?【相続人の中に海外在住者がいるケース】
亡くなってから3年経つが、相続人の中に海外在住者がいるため登記手続きが進まない…
ご相談前の状況
お母様が亡くなられた方からのご相談。
相続人はお子様3名。
お母様が亡くなったのは3年前で、金融機関の手続きは終わっているが、不動産の名義変更をするにあたり、相続人の中に海外在住の方がいるため手続きが進まないという事で相談にいらっしゃいました。
問題点
- 相続人の一人が海外在住のため、相続登記に必要な印鑑証明書を取得することができない。
- 海外在住者から遺産分割協議書等の必要な書類を貰うのに手間がかかる。
当事務所からのご提案
相続手続では、ほとんどの場合、相続人全員の印鑑証明書が、実印を押した遺産分割協議書とセットで必要になります。
ところがこの方のように、日本に住民登録が無い方については、印鑑証明書を取得することができません。
もちろんだからと言って手続きができないわけではなく、いくつか代わりの方法があるのですが、どの方法が適しているかは、事情に応じて、手間や確実性を考えて決める必要があります。
今回のケースでは、海外在住の方が比較的大都市にお住まいで、当面日本に戻る予定はないとのことだったため、お近くの日本大使館でサイン証明書を取得していただく方法を提案しました。
このように解決しました
- 海外在住の方へメール添付で遺産分割協議書を送付し、プリントアウトしたものを日本大使館に持ち込みの上、証明を受けていただきました。
- 証明を受けた遺産分割協議書を国際郵便で送っていただき、他の方から頂いた遺産分割協議書及び印鑑証明書と併せて法務局に提出し、相続登記を完了させました。
担当者からのコメント
相続人の中に外国籍の方や海外在住者がいる場合、通常の手続きで必要になる、戸籍や住民票、印鑑証明書等が取得できないため、代わりの方法で手続きを行う必要があります。
今回のように、比較的大きな国、大都市にお住まいであればサイン証明書をご取得いただくのがポピュラーな方法ではありますが、事情によっては証明書を取得することが困難な場合もあります。
また、サイン証明書は形式が2種類あり、手続きによっては形式が限定されている場合もあります。
無事書類を取得できたとしても、日本と違って郵便事情が良くない国も多いので、どのような方法で書類のやり取りをするかにも気を配らなくてはなりません。
自分の場合にどのような書類が必要か、書類取得のためにどのような手続きが必要かを正確に把握するのは難しいと思いますので、外国籍の方や海外在住の方がいる場合は、お早めに相続手続きに精通した専門家に相談することを強くお勧めします。
当事務所では、相続人の中に海外在住者や外国籍の方がいるときの相続登記・相続手続きについて数多くのサポート実績がございます。
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