不動産が全国各地に⁉相続登記を迅速に行うためにはどうすればいい?【管轄の異なる複数の地域に不動産が存在するケース】

異なる地域に4つの不動産が点在しており、資料集めに手間と時間がかかる!

ご相談前の状況

お父様が亡くなられた方からのご相談。

相続人はお母様とお子様二人。

生前に信託銀行の遺言信託業務で遺言を作成されていて、遺言執行はお父様の意思を汲んで組んでそのまま銀行に任せることにしたとのこと。

しかし銀行から紹介された税理士と司法書士に不満があるという事で、相続税申告と相続登記については別の所に頼みたいと考え、ご相談にいらっしゃいました。

問題点

  • 不動産が管轄の異なる4つの地域に存在しているため、登記申請のための資料集めに手間がかかる。
  • 遺言執行者から必要書類を一時的に預かって登記申請を行うため、4か所の法務局への登記申請を手際よく行い、迅速に手続きを完了させなければならない。

当事務所からのご提案

不動産の名義変更は、その不動産が存在する地域を管轄する法務局に登記を申請して行います。

管轄が同じ不動産であればまとめて申請することも可能ですが、管轄が異なる不動産については、たとえすべて同じ人が取得するとしても、別々に登記を申請しなければなりません。

相続登記については、相続税申告のような短期間(相続開始から10か月以内)の期間制限はないため、通常であれば一つずつ順番にゆっくりと申請していっても大丈夫です。

しかしこのケースでは、登記のために必要な書類のほとんどを遺言執行者である信託銀行が預っていました。

年内に登記を済ませたいというご要望だったため、先に登記申請を行うという事で銀行から必要書類を借りることはできたのですが、書類は各1部ずつしかありません。

遺言書等は金融資産等の遺言執行時にも必要になるので、できるだけ早く返却して欲しいという要望を銀行から受けました。

そこで、当事務所で登記申請のための不動産資料請求を4か所同時に行い、書類が届いた所から順に登記申請を行う事で、できるだけ迅速に登記を完了させることを提案しました。

このように解決しました

  • 登記申請のための不動産資料請求を4か所同時に行い、登記申請のための準備を最短で整えました。
  • 4か所の法務局に順番に登記申請を行い、迅速に登記を完了させ、遺言執行が滞ることのないよう速やかに書類を返却することができました。

担当者からのコメント

亡くなった方がたくさんの不動産をお持ちの場合、特に異なる地域にいくつもの不動産を持っていた場合は調査をするだけでも大変な手間がかかります。

たくさんの不動産がある場合には、登記漏れが無いよう名寄帳等を取得して、課税明細に載っていない物件がないかを特に慎重に調査すべきです。

ところが、遺言書がある場合は遺言書に記載されたものがすべてという思い込みがあるため、調査を怠ってしまいがちです。

売却が決まった等の理由で迅速に登記を済ませたい場合でも、登記漏れの物件があったために後でトラブルになってしまっては元も子もないので、調査は必ず行うべきです。

たくさんの不動産がある場合や、迅速に登記を済ませたい事情がある場合は、相続登記に精通した司法書士に、戸籍収集や不動産調査含めて依頼されることをおすすめします。

当事務所では、全国8か所の異なる管轄の相続登記を迅速に完了させたケースなど、全国各地に不動産がある相続登記・相続手続きについて数多くのサポート実績がございます。

ご依頼を検討中の方のご相談は無料です。

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司法書士への相続登記の相談を考えている方はこちらの記事もご参考ください。

※記事の内容や相続手続の方法、法的判断が必要な事項に関するご質問については、慎重な判断が必要なため、お問い合わせのお電話やメールではお答えできない場合がございます。専門家のサポートが必要な方は無料相談をご予約下さい。

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この記事の執筆者

司法書士法人東京横浜事務所
代表 田中 暢夫(たなか のぶお)

紹介年間100件以上の相続のご相談・ご依頼に対応している相続専門の司法書士。ミュージシャンを目指して上京したのに、何故か司法書士になっていた。
誰にでも起こりうる“相続”でお悩みの方の力になりたいと、日々記事を書いたり、ご相談を受けたりしています。
九州男児で日本酒が好きですが、あまり強くはないです。
保有資格東京司法書士会 登録番号 第6998号
簡裁訴訟代理認定司法書士 認定番号 第1401130号

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